アラベスク文様の手帳から・・・インデックスへ戻る
初稿公開日:2017年3月22日
春色は何色でしょう
こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか?
早いもので2017年も
3月下旬となりました。
季節はもうすっかり春ですね…..。
まずは
久しぶりにスペインの春景色を
ご覧頂きましょうか。
![野に咲く春の花と納屋 (ラ・マンチャ地方) 18675-A](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-18675-A.jpg)
こちらは
ラ・マンチャ地方のベルモンテ村へ
向かう途中で出会った田園風景です。
「村までもうちょっとの距離♪」と思いつつ、
両側に畑がしばらく続く一本道を
走っておりましたら、
車窓から入ってくる景色は
ご覧の通り何とも鮮やか。
刻々と変化する雲の流れや、
日干し煉瓦の廃墟を背景にして
緑の大地に咲いていたのは、
紫や深紅の花々でした。
長閑な田舎道でしたので下車し、
道端に沿って30分ほどお散歩をしてきました。
![道(ラ・マンチャ地方 4240](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-4240-Edit.jpg)
ところで…..。
写真好きの方には
こんなことはありませんか?
まだ旅の目的地手前なのに
すでに撮りたい風景に何度も出会い、
「こんな調子ではなかなか目的地に到着できない…」と、
苦笑いした経験です。
![ボンボ(ラ・マンチャ地方):主に羊飼いの宿泊所として使用される。 101](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-161.jpg)
やはりその先の行程を考えてしまうと
つい時刻や光の具合が気になって、
「撮っていこうかな?いや時間のロスになるかな?」と
こんな迷いが一瞬脳裏をかすめて、
判断が難しいところですね。
持論ではありますが、
こんな場合はできる限り
撮影をする事にしてます。
なぜなら、自分の心をそのとき捉えた何かは、
もう二度と同じように撮れないものなのです。
![ベルモンテ城(ラ・マンチャ地方) 米国 IPA(国際写真賞) Honorable Mention受賞作品 102](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-102.jpg)
さて今度は目的地、
ベルモンテ村の小高い丘に建つ
お城の風景をご覧下さい。
躍動的な雲に青空。
また城の周囲に広がる
原色のアマポーラの花々が
そよ風に合わせて歌っているようで、
まさに春たけなわと言う表現がぴったり。
![アマポーラ 3849](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-3849.jpg)
ところで
お話は変わりますが、
中世スペインの
レコンキスタ(国土再征服運動)で
名をはせた騎士エル・シドをご存じですか?
![馬 6929](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-6929.jpg)
このベルモンテ城とその周辺は
彼を描いた1961年作の同名映画、
「エル・シド」のロケ地となりました。
出演した映画俳優は
チャールトン・ヘストンと、
ソフィア・ローレンでしたでしょうか。
それともう一つの脇役、
いえいえ人ではなくて
愛嬌のある二本の木です。
![二本の木(ラ・マンチャ地方) 4173](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-4173.jpg)
映画の中でちらっと登場してます。
スクリーンでしか見た事がないのに、
丘のスロープにて
元気なその姿を見つけると
なぜか懐かしい人達と
久しぶりに会った気分になりました。
ところ変わって、日本では…..。
この季節は、
吹く風は時折冬を思わせる
冷たい日はあっても
やはり日差しはもう春。
![冬空と木(東京) 28825](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-28825.jpg)
町を歩けば、
街路樹の花咲く枝より
啼く鳥の声が聞こえてくると、
足取りも知らずの内に軽やかになります。
![土筆 4506](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-4506.jpg)
ところで、
すでにお話ししたように
日差しや鳥の声の他にも
色からも春を連想出来そうですよね。
![菜の花 5033](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-5033.jpg)
もし春を
花の色でイメージするとしたら
どんな花をあなたは思い描くでしょうか?
タンポポやチューリップ、
それともパンジー…..?
![桜並木(鎌倉) 28823](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-28823.jpg)
中には私のように
「やっぱり春の色は桜色かな」と思われる方も
いらっしゃることでしょう。
その色は、
柔らかな水色の空に作満開の桜の色で、
うっすらと白みがかった桜色。
公園や河堤で
下のような風景を観賞出来れば、
もうこれは文句なしですね。
![桜 9081](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-9081-Edit.jpg)
ところで
春のお天気は変わりやすくて、
せっかくのお花見の日が
曇天の日もあることでしょう。
![桜 28822](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-28822.jpg)
この季節特有の「花曇り」と呼ばれる
どんよりとした空に、
あたかも明かりを灯すように
装飾する桜の花々。
こんな日の
空と花の色合いも
意外と素敵なのですよ。
![花曇りの桜 17512](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-17512-Edit.jpg)
上の花曇りの桜をご覧になって、
どのように感じられましたか…..?
さて、
この作品を撮影した思いでと言えば、
こんなことがありました。
桜の花を樹の下から眺めていて、
花の精にでも出会ったのでしょうか。
いつしか周囲の雑音が気にならなくなり、
まるで春の静寂が
自分を優しく包み込んでいたのです。
そしてその時、心の目で見えていたのは
この二つの色が相俟って
灰桜色になっていたのを覚えています。
![桜 17760](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-17760.jpg)
ですから、それ以降
私にとって印象に残る春色とは
日本の伝統的な色である灰桜色なのです。
また色とは
見る人のその時の気持ち次第で、
感じ方も幾らでも変化するので
不思議なものですよね。
それでは最後の桜の花、
夜桜をお届けしましょう。
![夜桜 28824](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-28824.jpg)
いかがでしたでしょうか?
まずは
春色の話題から始まった
季節のご挨拶でしたが、
春気分を少し味わっていただけましたか?
お話は変わって
今年初めての、また本当に
久方ぶりのブログ更新となりました。
長い間お待たせしてしまいまして
大変申し訳なく思っております。
![ルーペと手帳 13380](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-13380.jpg)
他方、理由はともあれ
昨年は充電期間を頂いたような
一年となってしまいましたが、
その間、たくさんの新たな読者の方々が
当ブログへ訪れてくださり、
とても嬉しかったです。
どうもありがとうございました。
![海鳥 4440](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-4440.jpg)
ところで、
当ブログのアクセス数増加に関しては
大変喜ばしくもありましたが、
その一方でずっと気になっていたことがありました。
それは現在まで未公開になっていた
バックナンバーです。
![セルバンテスの泥人形:セルバンテスは16世紀~17世紀にかけてのスペインを代表する作家。作品には小説「ドン・キホーテ・で・ラ・マンチャ」がある。 13315](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-13315.jpg)
考えてみますと、
新しい読者の方々には
これまでブログの成り立ちが書かれた
初期ブログを知っていただく機会がなく、
漫然とスペインや自然風景の作品を
ご覧頂いていました。
また、以前からの読者の方からも
「過去ブログをまた読んでみたい!」といった
メッセージを頂いておりました。
![銀製のしおりと辞書 13384](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-13384.jpg)
そこで、
この第20回目は節目と捉え、
当ブログの成り立ちを書いた
第1話から第4話のうち
今回は第1話、2話を前編として再アップし、
この第20話ではあらすじや裏話等に、
新たな写真を加えてご紹介しようと考えました。
それではご説明はこの辺で、
早速お話を始めようかと思います。
以前からの読者の方を始め
新しい読者の方と、どちらの方々にも
楽しんで頂けたらと思っております♪
*** *** *** *** *** ***
第1話「始まりは一杯のコーヒーだった」
ブログ第1話は
イベリア半島中央に位置する
スペインの首都マドリードに居をかまえ、
現地生活にもすっかり馴染んでいた
日常から始まります。
![マジョール広場のクチジェロス門(マドリード) 9546](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-9546.jpg)
時間が出来ればカメラを持って、
街中のあちらこちらへと
出かけていくのが楽しくて、
「興味深いものを見つけると撮影する」の
くり返しでした。
![マドリードのメルカード(市場) 10198](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-10198.jpg)
ところがある日、
こんなことが起こります。
いつものように
カメラのファインダーを覗いていたのですが、
突然、
スペインでの写真制作において
「自分が本当に表現したいテーマに沿って
撮影してきたのだろうか?」という思いが
体の中を通り抜けたかと思うと、
ヒヤッとした感覚を覚えたのでした。
![オリエンテ広場(マドリード) 14222](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-14222.jpg)
そしてこの時、
「このままのやり方ではいけない…..」と、
構えていたカメラを
腕から下ろしてしまったのです。
![歩道の記念プレート(マドリード) 9574](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-9574.jpg)
今までのやり方の対する反省と、
同時に
焦りを強く感じた日でした。
![街角の道路標識(マドリード) 14074](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-14074.jpg)
ええ、
それ以降は真剣に
「うーん、どうしたものか…?!」と、
あれこれと悩みましたよ…。
![闘牛士ホセ・クベーロの碑(マドリード) 14055](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-14655.jpg)
さて第1話のお話では、
この後、未だ問題の解決策もなく心の中も釈然としない自分が
気分転換を試みようと、
お気に入りの場所の一つ、
旧市街の、とある広場にある
オープン・カフェへ訪れています。
![オープン・カフェ(マドリード) 32802](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-32802.jpg)
あの日がどんな日であったかを
思い出しますと、
お散歩日和とでも申しましょうか。
木々の葉が透過光によって
よりいっそう生き生きと見える美しい日で、
![カスティジャーナ通り(マドリード) 15001](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-15001.jpg)
お目当ての広場にも
日の光が爽やかに降り注いでいました。
その一角にある
日よけパラソルの並ぶテーブル席に
ゆったりと腰をかけて、
一杯の薫り高いコーヒーを飲んでおりますと、
![コーヒーカップ(マドリード) 28826](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-28826.jpg)
気がついてみれば、
すでに気分はすっかり和らいでいました。
今度は身を少し乗り出して
テーブルに軽く頬杖をつきながら、
カフェで過ごす人々の情景を、
人生の一コマのドラマに仕立てて
眺めてみようと思ったり、
![旧市街路地(マドリード) 475](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-475.jpg)
また、
今までさほど気にもとめていなかった
飴色やマホガニー色をした古びたお店の、
その粋なデザインの店構えを
興味深く見ている自分にはっと気がついて、
ようやく心の創造世界への扉が
もう一度、
大きく開かれていくのを感じたのでした。
![扉(ラ・マンチャ地方) 983](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-983.jpg)
では、なぜ新たなる写真制作への
糸口を見つけることが出来たのでしょうか?
そのきっかけは、
確かに広場での
「一杯のコーヒーから」ではありましたが、
それだけでは片付けられない
目には見えぬ力によって動かされたと感じており、
第1話では、
「たまたま上空を通過なさった神様」と
表現をしています。
![雲 7417](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-7417.jpg)
さて、これより先は、
第1話を是非ご覧になって頂きたいのですが、
今振り返ってみますと、初期の頃はブログのボリュームもとても少なく、自分で読み返して懐かしいやら、また、ちょっと気恥ずかしいやら何ですよ~♪
ブログ第1話はこちら
*** *** *** *** *** ***
第2話 コーヒーでしりとり風に
第1話では、
写真のメインテーマのヒントがひらめいた場所が
サンタ・アナ広場であったと
すでにお話しいたしました。
今回はこの広場に関する裏話を
ご紹介したいと思います。
この広場については
すでにご存じでしょうから
その周辺がどんな様子なのかを
早速ご覧頂きましょう。
![プラド通り(マドリード) 14608](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-14608.jpg)
上の写真。
通りの名はプラド通りと言います。
この坂を奥に進めば
サンタ・アナ広場がすぐに見えてきます。
良い機会ですので、
ここでマドリードの旧市街の住宅についても
少しだけ触れておきますね。
旧市街は主に
バルコニー付きの数階建ての共同住宅が多く、
一階には店舗が並び、
最上階には屋根裏部屋になっている
住宅もあります。
![プリンシペス通り(マドリード) 14618](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-14618.jpg)
今度は通りの様子をご紹介しますね。
上の通りは、プリンシペス通りです。
先ほどご覧頂いたプラド通りと隣接した通りで、
商店が一度閉まる昼下がりは
人通りが絶えますが、
それ以外はとても活気に溢れている通りです。
![サンタ・アナ広場(マドリード) 14616](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-14616.jpg)
どちらの通りもこの広場につながっており、
このように古くから
庶民的なレストランや居酒屋、
商店が多く建ち並んでいます。
また骨董店も数件見られ、
店先のショウウインドウを覗きながら
ゆったりとしたお散歩を楽しむ人々の姿も見られます。
掘り出し物はあるのでしょうかね?
![自家製アイスクリーム店の看板(マドリード) 15727](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-15727.jpg)
さて、ご覧になったように
この地区が賑やかと言うのは、
実は15,6世紀の頃から
巨匠と呼ばれる文豪や劇作家達が
居住していた文芸地区であったため、
![居酒屋のショウウインドウ(マドリード) 15736](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-15736.jpg)
昔から人々が賑やかに
集まる場所だったのですよ。
![エチェガライ通り(マドリード):エチェガライは19世紀~20世紀の劇作家。また数学の教授や大蔵大臣として活躍した多才な人である。1904年にノーベル文学賞を受賞。 14611](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-14611.jpg)
ところが…..。
ここからは時代は下がって、
現代のお話になります。
正確にはいつの頃からかは
もうはっきりと覚えておりませんが、
以前に比べて治安が
ずいぶんと悪化した時期がありました。
![玄関の落書き(マドリード・レオン通り) 15724](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-15724-Edit.jpg)
どんな様子だったかと申しますと
広場やその周辺では
薬物や盗難品販売が行われ、
用がなければ昼でさえ
余り近づきたくないような…..。
![道(マドリード) 27088](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-27088.jpg)
残念なのですが、
怪しげな場所に
なってしまったわけです。
![破片 26961](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-26961.jpg)
そして月日は経過し、
確か2007年前後だったでしょうか。
頭痛の種であった治安の悪化に
流石の地元も立ち上がり、
浄化作戦や商業再計画によって
目に見えて改善されていきます。
その方策とは、
地元の人々のみならず
観光客が訪れたくなるような
場所にすることでした。
![サンタ・アナ広場(マドリード):カラフルな子供の遊び場(手前)と白亜のホテル(正面奥) 28833](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28833.jpg)
具体的になされた事とは、
まず市の警察による
地域への巡回数を増加し、
また広場には
新たに子供の遊び場を設置し
自然と親子が安心してこられるような
明るい広場にすること。
するとその努力の結果どうなったでしょうか?
![夜のサンタ・アナ広場(マドリード) 28827](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28827.jpg)
ある週末の夕暮れ時に、
広場へ行ってみましたら、
子供達の遊ぶはしゃぎ声が聞こえて、
「ああ、本当に変わったんだわ…」と、
実感したものでした。
上の様子をご覧下さい。
大人達も、夜更けまで
屋外のカフェやレストランで
ゆったりと談笑しているのです!
まだまだ残された課題はあるようでしたが、
それでも浄化作戦、
功を奏したようで良かったですよね。
![ホテルの塔(ホテル ME・マドリード・レイナ・ビクトリア) 14624](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-14624.jpg)
また徐々にではありましたが
広場に面して建っている瀟洒な劇場や、
白亜のホテルも美しくリフォームされて、
全体的におしゃれな広場に変身しました。
それから個人的にはもう一つ、
嬉しかった事があったのですよ。
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外観(マドリード) 28840](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28846.jpg)
それは
白亜のホテルのお隣、
タブラオ・フラメンコのお店が
見事に復活した事なのです。
せっかくですから、ここで
新しくなったこのお店の内部を
ご覧頂きながら
お話を続けていきますね。
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード) 28835](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28835.jpg)
かつてこのお店は
マドリードでも老舗の一つに
数えられていた有名なお店でした。
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード) 28859](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28859.jpg)
ご覧の通り、
レストラン内の仕切り壁も
イスラーム風で、
た非常に凝った作りになっています。
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード) 28857](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28857.jpg)
そしてこちらが
フラメンコアーティストが上る舞台で、
背面には郊外でフラメンコを楽しむ
男女を描いた絵タイルが貼られています。
実際、アーティスト達が舞台にいますと
絵タイルに描かれた人物との相乗効果で、
より賑やかな雰囲気になります。
またよく見ますと、
天井にも彫刻がなされているようですよ。
![フラメンコ・ダンサー(マドリード) 1061](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-1061.jpg)
このように
出し物のフラメンコもさることながら、
![バーカウンター(マドリード) 28849](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28849.jpg)
入り口付近のBarカウンターや、
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード) 28851](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28851.jpg)
窓辺の内装にも気を遣っていますが、
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード) 28858](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28858.jpg)
さらには店の外装までにもこだわって、
お店全体がいかにも
スペイン南部のアンダルシア地方らしい
雰囲気を醸し出しています。
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁(マドリード) 28844](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28844.jpg)
これらの鮮やかな美しい絵タイルで施された
大きな風景画は、
かつてお店のご自慢の一つでした。
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁 絵タイル(アンダルシア地方コルドバの風景)(マドリード) 28840](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28840.jpg)
ところが、
閉店のため扉には鍵がかかり、
建物も長い間放置されて
ずっと埃をかぶったまま。
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁 絵タイル(アンダルシア地方 地中海都市 マラガの風景)(マドリード) 28843](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28843.jpg)
その後一度、
パブか何かになりましたが、
結局のところ上手くいかなかったようです。
そして再び閉まったお店の前を
通った人の中には、
外壁の豪華な装飾に目を張り、
「このお店、何かしら?開いているのかしらねぇ…」と、
立ち止まってお店を見回し、
興味を示すものの、
![道行く人(マドリード・タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」前) 28864](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28864.jpg)
いったん扉が頑丈に
斡旋されているのを認めると、
すぐさまその意味を悟って
静かに去っていく…..。
そんな姿を何度見かけた事でしょうか。
![タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁 絵タイル(アンダルシア地方 セビリア・スペイン広場)(マドリード) 28842](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-28842.jpg)
ですから、
フラメンコ愛好家にとって
今回のお店の復活については
さぞや朗報だったに違いありません。
ところで、
フラメンコに関しては
すでにご存じの方も多いと思うのですが、
![白い村(オルベラ) 4300](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-4300.jpg)
抜けるような青空のもと、
目に眩しいほどの
真っ白な漆喰の家並みが続く、
南部アンダルシア地方の町や村が本場です。
![路地裏の階段(地中海沿岸地方の村) 24555](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-24555.jpg)
ですが、石や煉瓦造りの、
どこかセピア色の似合う
マドリードらしい古い街角から、
![旧市街の路地(マドリード) 15729](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-15729.jpg)
週末の昼下がりに聞こえてくる
歌声やギターの調べ、
![フラメンコ・ダンサー(マドリード) 1083](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-1083.jpg)
それに木の床をならすリズミカルな靴音も、
また違った趣があって楽しいと思いますよ…..。
![町を探索する著者(トレド) 6022](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/TEMIKPHOTO-6022.jpg)
それでは、
お話がだいぶ長くなりましたので、
サンタ・アナ広場での
コーヒー・カップのシーンのあらすじは
次回にお話しさせていただこうと思います。
ブログ第2話はこちら
さて、
春気分にのせたご挨拶に続き、
第1話と2話のお話についてお送りしましたが、
いかがでしたでしょうか?
今回も
ご覧頂きましてありがとうございました。
次回は「懐かしいお話はいかが?その2(第3話から)」を
お届けいたします♪
初稿公開日:2017年3月22日
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