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第20話 懐かしいお話はいかが? その1

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アラベスク文様の手帳から・・・インデックスへ戻る

初稿公開日:2017年3月22日

春色は何色でしょう

こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか?
早いもので2017年も
3月下旬となりました。
季節はもうすっかり春ですね…..。

まずは
久しぶりにスペインの春景色を
ご覧頂きましょうか。

野に咲く春の花と納屋 (ラ・マンチャ地方)  18675-A
野に咲く春の花と納屋 (ラ・マンチャ地方)  18675-A

こちらは
ラ・マンチャ地方のベルモンテ村へ
向かう途中で出会った田園風景です。

「村までもうちょっとの距離♪」と思いつつ、
両側に畑がしばらく続く一本道を
走っておりましたら、
車窓から入ってくる景色は
ご覧の通り何とも鮮やか。

刻々と変化する雲の流れや、
日干し煉瓦の廃墟を背景にして
緑の大地に咲いていたのは、
紫や深紅の花々でした。
長閑な田舎道でしたので下車し、
道端に沿って30分ほどお散歩をしてきました。

道(ラ・マンチャ地方  4240
道(ラ・マンチャ地方  4240

ところで…..。
写真好きの方には
こんなことはありませんか?
まだ旅の目的地手前なのに
すでに撮りたい風景に何度も出会い、
「こんな調子ではなかなか目的地に到着できない…」と、
苦笑いした経験です。

ボンボ(ラ・マンチャ地方):主に羊飼いの宿泊所として使用される。  101
ボンボ(ラ・マンチャ地方):主に羊飼いの宿泊所として使用される。  101

やはりその先の行程を考えてしまうと
つい時刻や光の具合が気になって、
「撮っていこうかな?いや時間のロスになるかな?」と
こんな迷いが一瞬脳裏をかすめて、
判断が難しいところですね。

持論ではありますが、
こんな場合はできる限り
撮影をする事にしてます。
なぜなら、自分の心をそのとき捉えた何かは、
もう二度と同じように撮れないものなのです。

ベルモンテ城(ラ・マンチャ地方) 米国 IPA(国際写真賞) Honorable Mention受賞作品  102
ベルモンテ城(ラ・マンチャ地方) 米国 IPA(国際写真賞) Honorable Mention受賞作品  102

さて今度は目的地、
ベルモンテ村の小高い丘に建つ
お城の風景をご覧下さい。

躍動的な雲に青空。
また城の周囲に広がる
原色のアマポーラの花々が
そよ風に合わせて歌っているようで、
まさに春たけなわと言う表現がぴったり。

アマポーラ  3849
アマポーラ  3849

ところで
お話は変わりますが、
中世スペインの
レコンキスタ(国土再征服運動)で
名をはせた騎士エル・シドをご存じですか?

馬  6929
馬  6929

このベルモンテ城とその周辺は
彼を描いた1961年作の同名映画、
「エル・シド」のロケ地となりました。
出演した映画俳優は
チャールトン・ヘストンと、
ソフィア・ローレンでしたでしょうか。

それともう一つの脇役、
いえいえ人ではなくて
愛嬌のある二本の木です。

二本の木(ラ・マンチャ地方)  4173
二本の木(ラ・マンチャ地方)  4173

映画の中でちらっと登場してます。
スクリーンでしか見た事がないのに、
丘のスロープにて
元気なその姿を見つけると
なぜか懐かしい人達と
久しぶりに会った気分になりました。

ところ変わって、日本では…..。

この季節は、
吹く風は時折冬を思わせる
冷たい日はあっても
やはり日差しはもう春。

冬空と木(東京)  28825
冬空と木(東京)  28825

町を歩けば、
街路樹の花咲く枝より
啼く鳥の声が聞こえてくると、
足取りも知らずの内に軽やかになります。

土筆  4506
土筆  4506

ところで、
すでにお話ししたように
日差しや鳥の声の他にも
色からも春を連想出来そうですよね。

菜の花  5033
菜の花  5033

もし春を
花の色でイメージするとしたら
どんな花をあなたは思い描くでしょうか?

タンポポやチューリップ、
それともパンジー…..?

桜並木(鎌倉)  28823
桜並木(鎌倉)  28823

中には私のように
「やっぱり春の色は桜色かな」と思われる方も
いらっしゃることでしょう。

その色は、
柔らかな水色の空に作満開の桜の色で、
うっすらと白みがかった桜色。

公園や河堤で
下のような風景を観賞出来れば、
もうこれは文句なしですね。

桜  9081
桜  9081

ところで
春のお天気は変わりやすくて、
せっかくのお花見の日が
曇天の日もあることでしょう。

桜  28822
桜  28822

この季節特有の「花曇り」と呼ばれる
どんよりとした空に、
あたかも明かりを灯すように
装飾する桜の花々。

こんな日の
空と花の色合いも
意外と素敵なのですよ。

花曇りの桜  17512
花曇りの桜  17512

上の花曇りの桜をご覧になって、
どのように感じられましたか…..?

さて、
この作品を撮影した思いでと言えば、
こんなことがありました。

桜の花を樹の下から眺めていて、
花の精にでも出会ったのでしょうか。
いつしか周囲の雑音が気にならなくなり、
まるで春の静寂が
自分を優しく包み込んでいたのです。
そしてその時、心の目で見えていたのは
この二つの色が相俟って
灰桜色になっていたのを覚えています。

桜  17760
桜  17760

ですから、それ以降
私にとって印象に残る春色とは
日本の伝統的な色である灰桜色なのです。

また色とは
見る人のその時の気持ち次第で、
感じ方も幾らでも変化するので
不思議なものですよね。

それでは最後の桜の花、
夜桜をお届けしましょう。

夜桜  28824
夜桜  28824

いかがでしたでしょうか?

まずは
春色の話題から始まった
季節のご挨拶でしたが、
春気分を少し味わっていただけましたか?

お話は変わって

今年初めての、また本当に
久方ぶりのブログ更新となりました。
長い間お待たせしてしまいまして
大変申し訳なく思っております。

ルーペと手帳  13380
ルーペと手帳  13380

他方、理由はともあれ
昨年は充電期間を頂いたような
一年となってしまいましたが、

その間、たくさんの新たな読者の方々が
当ブログへ訪れてくださり、
とても嬉しかったです。
どうもありがとうございました。

海鳥  4440
海鳥  4440

ところで、
当ブログのアクセス数増加に関しては
大変喜ばしくもありましたが、
その一方でずっと気になっていたことがありました。

それは現在まで未公開になっていた
バックナンバーです。

セルバンテスの泥人形:セルバンテスは16世紀~17世紀にかけてのスペインを代表する作家。作品には小説「ドン・キホーテ・で・ラ・マンチャ」がある。  13315
セルバンテスの泥人形:セルバンテスは16世紀~17世紀にかけてのスペインを代表する作家。作品には小説「ドン・キホーテ・で・ラ・マンチャ」がある。  13315

考えてみますと、
新しい読者の方々には
これまでブログの成り立ちが書かれた
初期ブログを知っていただく機会がなく、
漫然とスペインや自然風景の作品を
ご覧頂いていました。

また、以前からの読者の方からも
「過去ブログをまた読んでみたい!」といった
メッセージを頂いておりました。

銀製のしおりと辞書  13384
銀製のしおりと辞書  13384

そこで、
この第20回目は節目と捉え、
当ブログの成り立ちを書いた
第1話から第4話のうち
今回は第1話、2話を前編として再アップし、
この第20話ではあらすじや裏話等に、
新たな写真を加えてご紹介しようと考えました。

それではご説明はこの辺で、
早速お話を始めようかと思います。

以前からの読者の方を始め
新しい読者の方と、どちらの方々にも
楽しんで頂けたらと思っております♪

***   ***   ***   ***   ***   ***

第1話「始まりは一杯のコーヒーだった」

ブログ第1話は
イベリア半島中央に位置する
スペインの首都マドリードに居をかまえ、
現地生活にもすっかり馴染んでいた
日常から始まります。

マジョール広場のクチジェロス門(マドリード)  9546
マジョール広場のクチジェロス門(マドリード)  9546

時間が出来ればカメラを持って、
街中のあちらこちらへと
出かけていくのが楽しくて、
「興味深いものを見つけると撮影する」の
くり返しでした。

マドリードのメルカード(市場)  10198
マドリードのメルカード(市場)  10198

ところがある日、
こんなことが起こります。
いつものように
カメラのファインダーを覗いていたのですが、

突然、

スペインでの写真制作において

「自分が本当に表現したいテーマに沿って
撮影してきたのだろうか?」という思いが
体の中を通り抜けたかと思うと、
ヒヤッとした感覚を覚えたのでした。

オリエンテ広場(マドリード)  14222
オリエンテ広場(マドリード)  14222

そしてこの時、
「このままのやり方ではいけない…..」と、
構えていたカメラを
腕から下ろしてしまったのです。

歩道の記念プレート(マドリード)  9574
歩道の記念プレート(マドリード)  9574

今までのやり方の対する反省と、
同時に
焦りを強く感じた日でした。

街角の道路標識(マドリード)  14074
街角の道路標識(マドリード)  14074

ええ、
それ以降は真剣に
「うーん、どうしたものか…?!」と、
あれこれと悩みましたよ…。

闘牛士ホセ・クベーロの碑(マドリード)  14055
闘牛士ホセ・クベーロの碑(マドリード)  14055

さて第1話のお話では、
この後、未だ問題の解決策もなく心の中も釈然としない自分が
気分転換を試みようと、

お気に入りの場所の一つ、
旧市街の、とある広場にある
オープン・カフェへ訪れています。

オープン・カフェ(マドリード)  32802
オープン・カフェ(マドリード)  32802

あの日がどんな日であったかを
思い出しますと、
お散歩日和とでも申しましょうか。

木々の葉が透過光によって
よりいっそう生き生きと見える美しい日で、

カスティジャーナ通り(マドリード)  15001
カスティジャーナ通り(マドリード)  15001

お目当ての広場にも
日の光が爽やかに降り注いでいました。

その一角にある
日よけパラソルの並ぶテーブル席に
ゆったりと腰をかけて、
一杯の薫り高いコーヒーを飲んでおりますと、

コーヒーカップ(マドリード)  28826
コーヒーカップ(マドリード)  28826

気がついてみれば、
すでに気分はすっかり和らいでいました。

今度は身を少し乗り出して
テーブルに軽く頬杖をつきながら、
カフェで過ごす人々の情景を、
人生の一コマのドラマに仕立てて
眺めてみようと思ったり、

旧市街路地(マドリード)  475
旧市街路地(マドリード)  475

また、
今までさほど気にもとめていなかった
飴色やマホガニー色をした古びたお店の、
その粋なデザインの店構えを
興味深く見ている自分にはっと気がついて、

ようやく心の創造世界への扉が
もう一度、
大きく開かれていくのを感じたのでした。

扉(ラ・マンチャ地方)  983
扉(ラ・マンチャ地方)  983

では、なぜ新たなる写真制作への
糸口を見つけることが出来たのでしょうか?

そのきっかけは、
確かに広場での
「一杯のコーヒーから」ではありましたが、

それだけでは片付けられない
目には見えぬ力によって動かされたと感じており、
第1話では、
「たまたま上空を通過なさった神様」と
表現をしています。

雲  7417
雲  7417

さて、これより先は、
第1話を是非ご覧になって頂きたいのですが、

今振り返ってみますと、初期の頃はブログのボリュームもとても少なく、自分で読み返して懐かしいやら、また、ちょっと気恥ずかしいやら何ですよ~♪

ブログ第1話はこちら

***   ***   ***   ***   ***   ***

第2話 コーヒーでしりとり風に

第1話では、
写真のメインテーマのヒントがひらめいた場所が
サンタ・アナ広場であったと
すでにお話しいたしました。

今回はこの広場に関する裏話を
ご紹介したいと思います。

この広場については
すでにご存じでしょうから
その周辺がどんな様子なのかを
早速ご覧頂きましょう。

プラド通り(マドリード)  14608
プラド通り(マドリード)  14608

上の写真。
通りの名はプラド通りと言います。
この坂を奥に進めば
サンタ・アナ広場がすぐに見えてきます。

良い機会ですので、
ここでマドリードの旧市街の住宅についても
少しだけ触れておきますね。

旧市街は主に
バルコニー付きの数階建ての共同住宅が多く、
一階には店舗が並び、
最上階には屋根裏部屋になっている
住宅もあります。

プリンシペス通り(マドリード)  14618
プリンシペス通り(マドリード)  14618

今度は通りの様子をご紹介しますね。
上の通りは、プリンシペス通りです。

先ほどご覧頂いたプラド通りと隣接した通りで、
商店が一度閉まる昼下がりは
人通りが絶えますが、
それ以外はとても活気に溢れている通りです。

サンタ・アナ広場(マドリード)  14616
サンタ・アナ広場(マドリード)  14616

どちらの通りもこの広場につながっており、
このように古くから
庶民的なレストランや居酒屋、
商店が多く建ち並んでいます。

また骨董店も数件見られ、
店先のショウウインドウを覗きながら
ゆったりとしたお散歩を楽しむ人々の姿も見られます。
掘り出し物はあるのでしょうかね?

自家製アイスクリーム店の看板(マドリード)  15727
自家製アイスクリーム店の看板(マドリード)  15727

さて、ご覧になったように
この地区が賑やかと言うのは、

実は15,6世紀の頃から
巨匠と呼ばれる文豪や劇作家達が
居住していた文芸地区であったため、

居酒屋のショウウインドウ(マドリード)  15736
居酒屋のショウウインドウ(マドリード)  15736

昔から人々が賑やかに
集まる場所だったのですよ。

エチェガライ通り(マドリード):エチェガライは19世紀~20世紀の劇作家。また数学の教授や大蔵大臣として活躍した多才な人である。1904年にノーベル文学賞を受賞。  14611
エチェガライ通り(マドリード):エチェガライは19世紀~20世紀の劇作家。また数学の教授や大蔵大臣として活躍した多才な人である。1904年にノーベル文学賞を受賞。  14611

ところが…..。
ここからは時代は下がって、
現代のお話になります。

正確にはいつの頃からかは
もうはっきりと覚えておりませんが、
以前に比べて治安が
ずいぶんと悪化した時期がありました。

玄関の落書き(マドリード・レオン通り)  15724
玄関の落書き(マドリード・レオン通り)  15724

どんな様子だったかと申しますと
広場やその周辺では
薬物や盗難品販売が行われ、

用がなければ昼でさえ
余り近づきたくないような…..。

道(マドリード)  27088
道(マドリード)  27088

残念なのですが、
怪しげな場所に
なってしまったわけです。

破片  26961
破片  26961

そして月日は経過し、
確か2007年前後だったでしょうか。

頭痛の種であった治安の悪化に
流石の地元も立ち上がり、
浄化作戦や商業再計画によって
目に見えて改善されていきます。

その方策とは、
地元の人々のみならず
観光客が訪れたくなるような
場所にすることでした。

サンタ・アナ広場(マドリード):カラフルな子供の遊び場(手前)と白亜のホテル(正面奥)  28833
サンタ・アナ広場(マドリード):カラフルな子供の遊び場(手前)と白亜のホテル(正面奥)  28833

具体的になされた事とは、
まず市の警察による
地域への巡回数を増加し、

また広場には
新たに子供の遊び場を設置し
自然と親子が安心してこられるような
明るい広場にすること。

するとその努力の結果どうなったでしょうか?

夜のサンタ・アナ広場(マドリード)  28827
夜のサンタ・アナ広場(マドリード)  28827

ある週末の夕暮れ時に、
広場へ行ってみましたら、
子供達の遊ぶはしゃぎ声が聞こえて、
「ああ、本当に変わったんだわ…」と、
実感したものでした。

上の様子をご覧下さい。
大人達も、夜更けまで
屋外のカフェやレストランで
ゆったりと談笑しているのです!

まだまだ残された課題はあるようでしたが、
それでも浄化作戦、
功を奏したようで良かったですよね。

ホテルの塔(ホテル ME・マドリード・レイナ・ビクトリア)  14624
ホテルの塔(ホテル ME・マドリード・レイナ・ビクトリア)  14624

また徐々にではありましたが
広場に面して建っている瀟洒な劇場や、
白亜のホテルも美しくリフォームされて、
全体的におしゃれな広場に変身しました。

それから個人的にはもう一つ、
嬉しかった事があったのですよ。

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外観(マドリード)  28840
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外観(マドリード)  28840

それは
白亜のホテルのお隣、
タブラオ・フラメンコのお店が
見事に復活した事なのです。

せっかくですから、ここで
新しくなったこのお店の内部を
ご覧頂きながら
お話を続けていきますね。

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28835
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28835

かつてこのお店は
マドリードでも老舗の一つに
数えられていた有名なお店でした。

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28859
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28859

ご覧の通り、
レストラン内の仕切り壁も
イスラーム風で、
た非常に凝った作りになっています。

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28857
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28857

そしてこちらが
フラメンコアーティストが上る舞台で、
背面には郊外でフラメンコを楽しむ
男女を描いた絵タイルが貼られています。

実際、アーティスト達が舞台にいますと
絵タイルに描かれた人物との相乗効果で、
より賑やかな雰囲気になります。

またよく見ますと、
天井にも彫刻がなされているようですよ。

フラメンコ・ダンサー(マドリード)  1061
フラメンコ・ダンサー(マドリード)  1061

このように
出し物のフラメンコもさることながら、

バーカウンター(マドリード)  28849
バーカウンター(マドリード)  28849

入り口付近のBarカウンターや、

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28851
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28851

窓辺の内装にも気を遣っていますが、

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28858
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」店内(マドリード)  28858

さらには店の外装までにもこだわって、

お店全体がいかにも
スペイン南部のアンダルシア地方らしい
雰囲気を醸し出しています。

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁(マドリード)  28844
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁(マドリード)  28844

これらの鮮やかな美しい絵タイルで施された
大きな風景画は、
かつてお店のご自慢の一つでした。

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁 絵タイル(アンダルシア地方コルドバの風景)(マドリード)  28840
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁 絵タイル(アンダルシア地方コルドバの風景)(マドリード)  28840

ところが、
閉店のため扉には鍵がかかり、
建物も長い間放置されて
ずっと埃をかぶったまま。

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁 絵タイル(アンダルシア地方 地中海都市 マラガの風景)(マドリード)  28843
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁 絵タイル(アンダルシア地方 地中海都市 マラガの風景)(マドリード)  28843

その後一度、
パブか何かになりましたが、
結局のところ上手くいかなかったようです。

そして再び閉まったお店の前を
通った人の中には、
外壁の豪華な装飾に目を張り、

「このお店、何かしら?開いているのかしらねぇ…」と、
立ち止まってお店を見回し、
興味を示すものの、

道行く人(マドリード・タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」前)  28864
道行く人(マドリード・タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」前)  28864

いったん扉が頑丈に
斡旋されているのを認めると、
すぐさまその意味を悟って
静かに去っていく…..。

そんな姿を何度見かけた事でしょうか。

タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁 絵タイル(アンダルシア地方 セビリア・スペイン広場)(マドリード)  28842
タブラオ・フラメンコ「ビジャ・ロサ」外壁 絵タイル(アンダルシア地方 セビリア・スペイン広場)(マドリード)  28842

ですから、
フラメンコ愛好家にとって
今回のお店の復活については
さぞや朗報だったに違いありません。

ところで、
フラメンコに関しては
すでにご存じの方も多いと思うのですが、

白い村(オルベラ)  4300
白い村(オルベラ)  4300

抜けるような青空のもと、
目に眩しいほどの
真っ白な漆喰の家並みが続く、
南部アンダルシア地方の町や村が本場です。

路地裏の階段(地中海沿岸地方の村)  24555
路地裏の階段(地中海沿岸地方の村)  24555

ですが、石や煉瓦造りの、
どこかセピア色の似合う
マドリードらしい古い街角から、

旧市街の路地(マドリード)  15729
旧市街の路地(マドリード)  15729

週末の昼下がりに聞こえてくる
歌声やギターの調べ、

フラメンコ・ダンサー(マドリード)  1083
フラメンコ・ダンサー(マドリード)  1083

それに木の床をならすリズミカルな靴音も、
また違った趣があって楽しいと思いますよ…..。

町を探索する著者(トレド)  6022
町を探索する著者(トレド)  6022

それでは、
お話がだいぶ長くなりましたので、
サンタ・アナ広場での
コーヒー・カップのシーンのあらすじは
次回にお話しさせていただこうと思います。

ブログ第2話はこちら

さて、
春気分にのせたご挨拶に続き、
第1話と2話のお話についてお送りしましたが、
いかがでしたでしょうか?

今回も
ご覧頂きましてありがとうございました。
次回は「懐かしいお話はいかが?その2(第3話から)」を
お届けいたします♪

初稿公開日:2017年3月22日

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投稿者: FotoMikiko

スペインに在住していたプロフェッショナル・フォトグラファー。主に風景を中心に撮影。ブログでは、メインテーマの「スペインに残るイスラームの歴史文化」に関するほか、旅や自然風景の話題をお届けしています。また「アート・フォトグラフィー」の販売を行っております。お気軽にコンタクトフォームにてお問い合わせください。

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