アラベスク文様の手帳から・・・インデックスへ戻る
初稿公開日:2012年4月23日
以前から行ってみたいと思った地中海の港町
ある年の夏のデパートでの事です。
人懐こい女性の店員さんが
商品を入れた袋を私に渡しながら、
バカンスの話をし始めました。
「私ね、
毎年夏はアルメリアへ
行くと決めているのよ。
美しい海岸がいくつもあるし、
他より人も少なめで静か。
是非お勧めするわ」と、
早くその日がやって来ないかと
楽しみにしている様子でした。
スペイン南東部にあるアルメリア県。
その県都も同名のアルメリア。
ここの地名はアラビア語由来で、
それも複数存在します。
1つは美しい響きのある「海の鏡」。
もう1つは「監視塔」を意味する言葉。
どちらが正しいのかは
見解が分かれるところです。
ところで
町の名の由来もさることながら、
かつてアラブ人達が、
この町や周辺の自然の美しさについて
記述した文を見つけました。
それらの中からシンプルで詩的なものを
1つ選んでご紹介します。
「アルメリアは、銀色の川、エメラルド色の海、
海岸は黄金色、岸辺の縞模様の玉石達…」
如何でしょう。
こんな言葉で書き綴られている場所ならば
「ちょっと行ってみようかしら?」と、
私も思ったのです。
アルメリアの自然の色をイメージしてみたら…
昔のアラブ人が書き残した
文を思い描いてみると、
「水面がゆらゆら、
砂浜の風紋は反射してきらきら...」と、
輝いている風景が目に浮かびませんか。
銀色。エメラルド色。黄金色など。
アルメリアの自然の風景は、
一日の時間の経過と共に
空からの目映い光や、
また雲を通した柔らかな光によって
美しく演出されていきます。
例えば…。
浜に打ち寄せる銀波
エメラルド色の海が描く白い泡模様
砂浜の黄金色の風紋
砂浜と共に広がる浜辺の石や貝殻
そしてまた、
この景色の中に自分を
そっと置いて見ると、どんな気分でしょう…。
朝夕が作ってくれる自分の長い影と、
昼間の短い影が写り込む。
そんな素敵な一日を
過ごせたら良いと思いませんか。
「アラベスク文様の手帳」とは?
さて今回から
スペイン国内の旅が始まりましたが、
ここで写真ブログの題名である
「アラベスク文様の手帳」に関して
少し説明しようと思います。
この手帳は、
アル・アンダルースを中心に
旅先で書き留めたノートです。
旅に持っていく目的は、
まず撮影記録であることは
言うまでもありません。
他には、
旅の途中で描く風景や
美味しい食べ物の
スケッチなどもあります。
滞在先の一日の終わりには、
小さな色鉛筆や持ち合わせの
綺麗な色のアイシャドーなどで
スケッチした上に色をのせていくと、
その日の頭の整理もあれこれ
出来て良いのかもしれませんね。
でもスケッチは本格的なものではなく、
ただの「お絵かき」です。
最後に
この手帳の「一番大切な役割」とは、
その時、自分がどのように考えて
撮ったかを書き残す事です。
「写真の対象物に素直な心で向き合い、
きちっと見切って撮っているか?」と、
言い換える事が出来ます。
前置きが長くなってしまいましたね。
さてこれからするお話も、
そんな旅の手帳の記録をもとにしています。
ここからは具体的に
アルメリアの町や周辺風景を
織り交ぜながら致しますので、
どうぞ最後までご覧くださいね。
町並みや港が一望出来る場所へ
訪れた季節は春。
町の西側には丘が広がっています。
爽やかな朝の日差しと、
花の甘い香りに包まれながら眺める港の景色。
ここから見渡しますと
楽しそうな色があちこちにあります。
係留している個性的な漁船や
白いヨットの帆の色、
赤や緑の灯台など。
それから港特有の喧騒が、
あちこちから聞こえて来ます。
埠頭へ出入りするトラックの音は、
コンテナの船積みの準備。
貨物を扱うフォークリフトや
フェリーが着岸するエンジンの音も
混ざっているのでしょうか。
そしてもう1つの港の主役とは?
そうです、海鳥の鳴き声です。
どうでしょう?
そちらにも賑やかなハーモニーが
港の音となって聴こえてきましたか。
ファインダー内に入り込む楽しい物体
港町の活動的な動きがつい楽しくなり、
目でしばらく追ってしまいました。
『そうそう写真を!』と、
カメラのファインダーを覗き込んでいますと
「ん?...」
何やら物体が通過して行きます。
何と正体は海鳥達でした。
時折挨拶代わりに
色々な所から入り込んできます。
困ったことにシャッターを押そうとすると、
何気なく画面に登場する。
それならば逆にこちらから
ファインダー内で彼等を追跡。
あっ、いました!
クレーンの重石の上にいる一羽を発見。
『さぁ、捕まえた!』と、
撮ろうとしてじっと眺めていました。
しかし、観察しているうちに
笑いがこみ上げてしまい、集中して
ファインダーを覗けなくなってしまいました。
何故って本人ではなく本鳥は、
餌を捕獲しようと真剣な様ですが
よく見ると「デコイ」に見えてきませんか。
そうです。
あの狩の囮(おとり)に使う木彫りの模型。
本物がデコイにそっくりとはおかしな表現ですが、
静止画像のようにピタッと、それもまじめに動きません。
その後どうやら餌が見つからず
あきらめて突然飛び立っていきました。
「あら、急に諦めていなくなっちゃった!」
するとすぐに別の一羽が、
この場所にすっと留りました。
皆さん順番待ちのようですね。
ところが今度の鳥、
何かの拍子にバランスを崩して
「おーっと・と・と!」と、何度か落ちそうになります。
水鳥ですからねぇ…。
水かきでは滑って上手く留まれない…の・でしょ~♪
でも何とか体勢を戻して
またデコイ状態に
(すみません!可笑しくって笑いが止まりません)。
...さて笑いもやっと収まりましたので、
この「微笑ましい情景」からそろそろ離れましょうか。
個性的な漁師さんの居住区
朝、丘から港を眺めていた時、
妙にこの地区だけ目を引きました。
この地区のマリーン・カラーは色とりどり。
ついカメラのように私の心がズームアップ。
多彩な色に引き寄せられて来てみましたら、
何と伝統的に漁師さんが住んでいる地区でした。
ところで、
何故こんなに様々な色に家が
塗られているのでしょう。
以前、地中海沿岸にある別の漁村でも
同じような光景を目にした経験があります。
その時は、
次のような理由だったと記憶しています。
その日の漁を終え、
海原から遥か彼方に自分の町が見え始める頃。
父親でもある漁師が船から
「おっ、俺の家が見えたぞ!母ちゃん、もうすぐ帰るぞー!」と、
言ったかどうか…?
自分の家が見つけやすいとの事でした
漁師の仕事は、
「板子(いたご)一枚下は地獄」。
自分の家の色を見つけると、
頭の中には自分を待っている
家族の顔が浮かぶ。
いつも漁に出る度、
無事に戻れた時の気持ちは
ひとしおではないでしょうか。
夕暮れのアルメリアの町
赤と白の大きなフェリーが停泊しています。
この港には地中海クルーズ船も入港して来ますが、
今日は見えませんね。
このフェリーは対岸のモロッコか、
もう少し離れている
アルジェリアから到着したのでしょうか。
さて藤色に染まる黄昏時となりました。
日中の港の活動的な音は、
今はもうありません。
こうしてここに立って眺めておりますと、
まるで色見本(カラーチャート)を
見ている気分になりますね。
フェリーにあたる
柔らなオレンジ色の光が、
一日の終わりを告げています。
時間と共に「空の紫」と
「海の青緑」の境が
つかなくなっていきます。
防波堤の灯台に灯がともるのは、
もうそろそろでしょうか。
色とりどりの野菜はアルメリアから
マドリードで購入する
色鮮やかな野菜は、
地中海沿岸地方のものが
多く出回っています。
ご覧になっている
かごに並べられている野菜は、
アルメリア県産の野菜なのです。
特にトマトは有名で
糖度が高く酸味とのバランスが良く、
また海に近いので、
ミネラルを含んだ塩を吸い上げる。
結果この3つが合わさる為、
美味しいと言われています。
では
こんなに艶やかで
瑞々しい野菜の産地ならば、
さぞ一年中温暖で
湿潤な気候なのでしょうか?
同じ地中海地方と言えども…
ところで地中海と聞くと
「行って見たい!」と、
一度は思われたことがありませんか。
そして頭の中で描く景色は
どんな風でしょうか?
午前は椰子の木陰のある
爽やかな海辺で過ごす。
そして変わり行く夕暮れの空を眺めながら、
ホテルの庭で取る素敵なお食事...。
(素敵ですよね!写真ばかり撮らずに、たまにはこんな風に過ごせたら♪…と思うのですが)。
ところがこんな場所もあります。
下の写真は、
県の海岸からほんの30km程入った地域。
夏は暑く乾燥し水量が乏しい、
もしくは近くに川や湖がない場所もあります。
このような環境下では、
人生の戦いとは水との戦いです。
リュウゼツランのある風景
下の写真は、
アルメリアの町から北東へ
数10㎞離れた町です。
この丘にも
沢山のリュウゼツランが生えている事から、
同様に暑くて乾燥する風土と言えますね。
そんな訳で後半は「水」のお話を、
つまりこの地方で活躍していた
「水のシステム」に焦点をあててみました。
水物語
さて、
昔からこの土地の人々や家畜達は
どのように水と関ってきたのでしょうか。
ここからは「社会科見学」の気分で、
アルメリアの町の東に位置する
岬まで辿っていきます。
早速車窓から面白い建物が
目にはいってきました。
「何でしょうね、あれ?」
オリーブの苗木の畑の中です。
白くてかまぼこ型の建物が見えます。
大きくて面白い形ですね。
これは
“Aljibe” (アルヒベ)「貯水槽」で、
アラビア語源の名がついています。
貯水槽はすでにローマ時代からありましたが、
アル・アンダルースが
このシステムを発展させました。
ご覧の通り、
畑にでんと構えていて頼もしい限りです。
外見は何の変哲もありません。
でもとても良く出来ています。
内壁には砂や石灰、
それに赤粘土や
天然樹脂などを混ぜてコーティングし、
水の腐敗を防止しています。
これは埋設された水路の中を
集められた雨水が通り、
貯水槽で備蓄される仕組みです。
設置場所や形も、村の中、
家の半地下や戸外、
それに平原にある
家畜用までいろいろ。
またこの岬には、
ローマ時代の伝統的な形をした
「ローマ人の貯水槽」も保存されています。
水くみ水車
さて次に行ってみましょう。
これはアル・アンダルースが
導入した”Noria”(ノリア)「水くみ水車」。
ノリアとはアラビア語で
「水圧の輪」を意味します。
水資源が見当たらない土地では、
まず水脈を探すことになります。
そして水脈から
水を汲み上げる方法の1つが
このノリアなのです。
ノリアの動力には馬やロバ、
風力も利用するのですが、
川がある場合には、
水流の力で汲み上げて、灌漑に使います。
起源はペルシャと言われており、
中世のイスラームの勢力範囲全域と
その他、中国にも見られるようです。
上の写真は、
岬から少し離れた山間のノリア。
周囲にナツメヤシを植えるのが
1つの目印です。
それは遠くからでもここに水がある事を
人々に知らせる為なのです。
今でもヤツメナシがひっそりと
このノリアを守る景色は長閑そのものでした。
壺の付いた水揚げ水車の仕組み
さて
岬に向かって車を走らせるのですが、
途中でこんな面白い設備を
見つけてしまったので中々先に進めません。
それでは、
どのように動くのか写真を見ながら
想像してみましょうか。
構造はとても簡単。
そうですね…まずは2つの輪を見てください。
1つは奥に見える横の輪。
こちらの輪の取手にロバを繋ぎます。
もう1つは縦の輪。
これには綱に等間隔で壺が紐で縛ってあります。
さてここで、
下の写真の中にいるロバに
この周りを歩いていてもらうと
どうなるでしょう...。
まず、
ロバが歩くと両方の歯車が噛み合って、
井戸から水の入った壺が次々と上がってきます。
上がった壺は傾いて水がこぼれてきます。
ところで
この水くみ水車のある部分には、
ある仕掛けを施してあります。
一体何でしょうね。
実は壺の底には、
それぞれ水抜きの穴が開いています。
以下は私の想像ですが、
壺の中の水を腐らせない為ではないでしょうか。
もう1つは、縦の輪に
停止用のストッパーがあります。
これをうっかりかけ忘れたまま、
ロバを取手から外したら...?
壺に入っている水の重みで逆回転し、
取手が人とロバを襲い
「キャー!」状態になるのでは?
ですからロバをはずす時には
ストッパーの安全確認を
怠ってはなりませんよね。
昔から水汲みは重労働でしたから
「人間の労働が軽減出来、
一度に大量の水を汲む方法は?」と、
古代人は知恵を出し合ったのでしょう。
また、
この輪はとても精巧に作られていて、
必ず大工の棟梁が作っていたと言います。
理由は、
釘や鉄製のサポート材が役に立たず、
「くさび」や「木の継ぎ手」で
しっかりと接合する
熟練した技術が必要とされたからです。
つい1980年代の初期まで使用された
「ロバと素焼きの壺」の組み合わせ水車。
実際、壺に入って上がってくる水は
どんな味がしたのでしょうか。
見た目は粉引き風車。でも実は水くみ水車
もう1つ、
今度は風力を使った
水揚げ水車をご紹介します。
「風車は粉引きじゃないの?」と、
思われるかもしれません。
こちらは19世紀のもので
原理はロバと同じものです。
ただし使役動物の代わりに
風力を使ったいわば発展型です。
ところでこの旅先で、
偶然面白いミニチュアを見つけました。
下をご覧下さい。
置物になった「貯水槽」です。
このミニチュアを
手にとってじっと眺めていましたら、
この地方の人たちの
水や貯水槽に対する思いが
伝わって来るようでした。
ここで暮していた人々の話
貯水槽や水くみ水車が、
まだ現役で活躍していた頃の話を
読んだことがあります。
この話を元に、
旅先の村の人々を思い浮かべながら
話を膨らましてみました。
どんな一日なのか
想像をしてみてくださいね。
水の施設のある周りには、
ウチワサボテンやイチジク、
そして地中海地方原産の
イナゴマメの木が茂っています。
木は木陰を作ってくれるので
自然と皆が集まってきます。
午前。
奥さん達が洗濯をしています。
賑やかな声があたりに響き渡り、
熱中してくるとすぐに洗濯物から
手が離れ身振り手振りに忙しい様子。
これぞスペイン風「井戸端会議」。
小さな子供たちも楽しそうに周りで遊んでいます。
午後。
だいぶ日が傾いた頃、
水汲みに来た一人の青年がいます。
どうやら誰かを待っている素振り。
あら、向こうから砂塵を立てて
こちらへ何かが近づいてきます。
何でしょう?
ようやくシルエットがはっきりしてきましたね。
手に杖をもった羊飼いです。
それに牧羊犬もいます。
ご主人様から任されているのは
羊達を監督すること。
だからちょっと偉そうです。
水汲みの青年が待っていたのは羊飼い。
この辺りは夏場は乾燥して草がないので、
羊達は山で過ごします。
冬、温暖で雨季の季節になると
この辺りに降りてきて草を食べるのです。
青年と羊飼いも楽しそうに
ひとしきりお喋りを楽しんでいます。
その間、羊達もゆっくりと
水飲み場で水を飲んでいます。
またおじいさん達が
この一角に腰を下ろし、
「エスパルト」という草を乾燥させ、
かごなどを編む手作業をしているようです。
この辺りの伝統工芸です。
こうして水の設備の周りは
人や動物の憩いの場所だったのです。
如何でしたか、この話。
気に入っていただけましたでしょうか。
岬で出会ったトマトの味
さて、
水汲み水車の場所を後にして、
とてもこぢんまりとした
美しい漁村に到着しました。
何とか昼食時間ぎりぎりに間に合って、
小さな食堂のテラスに
腰を下ろすことが出来ました。
そしてここでは、
先程お話した地元産トマトに
思いがけず出会えたのです。
食堂では、
魚介を中心に小皿を幾つか注文した後、
ご主人が切り分けたトマトを
「美味しいから、何もかけずそのままでどうぞ!」と、
テーブルへ持って来てくれたのです。
そんな彼の暖かな心遣いを、
とても嬉しく頂戴しました。
ここで「トマトはどんな味かしら?」と、
ご想像されている方もいらっしゃると思います。
見た目は赤い普通の小さなトマトなのです。
これはあくまでも推測ですが、
多分、近所の農家から「本日の食べ頃トマト」を、
分けてもらったばかりかも知れませんね。
ところでトマトと言えば、
以前にも同じような
経験をしたことがあります。
内陸地方の田舎のBARで、
地元のオリーブ油だけがかかった
とても美味しいトマトを
ご馳走になったことがあります。
そのどちらも甲乙つけがたいのですが、
ここ、アルメリア地方の漁村で頂いたトマトは
「そのままで!」が、
一番美味しい食べ方なのでしょうね、きっと。
アルメリアの太陽と海の力を彷彿させる、
トマト本来の凝縮された
うまみのある味と香りでした。
一方、写真のお皿や器も
アル・アンダルースの伝統工芸の1つです。
グラナダやバレンシア産とも
異なる特徴ある色使いです。
材料となる粘土や絵付けの色は
そのほとんどが地元産を使用しています。
このような器を使って昔はどんなお食事を
盛り付けていたのでしょう。
絵付けの色と言えば、
この地方は鉱山が有名で
19~20世紀にはとても繁栄をしました。
今でもアルメリア県内の港から
石灰や重晶石が船で輸出されています。
今回ラストの写真
さて、
地中海はいつ訪れても
その自然の美しさに感動します。
しかし単なる憧れだけではなく、
厳しい自然の中で
営んできた人々の暮らしも
この地方の特色の1つです。
そしてアル・アンダルースの人々が
残していった水のシステムも…。
スペイン南東部にあるアルメリア。
たっぷりお楽しみいただけましたでしょか。
お届けした銀波、エメラルドの海、
黄金色の砂浜と丸石は、
遠い昔、
アラブ人が見たアルメリアと
今も変らぬ美しさでした。
そしてまた夕暮れ時、
波打ち際でいつまでも子供達が
楽しげに遊んでいる砂浜を、
今も時々思い出します...。
今回も最後までお読み下さり
ありがとうございました。
次回もアルメリアからお届けする予定です。
どうぞお楽しみに♪
初稿公開日:2012年4月23日
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更新のお知らせありがとうございました^^ 色と光と影。そして背景にあるストーリー。写真と文章が織り成す表現にいつもついつい引き込まれます。藤色の時間、今回は黄昏時ですが、やっぱり印象に残りますね。私にとっての話で恐縮ですが、紫色(ここで言う藤色)は始まりの色だと思ってます。早朝の紫は一日の始まり、黄昏時の紫はけして一日の終わりを告げる色では無く夜の始まり。明るい原色とは違う混じった色のあんばいが毎日が違う一日であると感じさせ、1秒ずつ新しい時間を迎える事を実感できます。そして日々を有意義に過ごさねばという思いを再確認するキッカケにもなっています。「藤色の港の写真」を見て久し振りに「再確認」させていただきました。ちなみに雨とかだと、この紫色はお目にかかれませんし、動き回るのにも不都合があるので、私は雨が好きでは無いを通り越して大嫌いです。でも実際は何かしようとすると雨降りになる相当な雨男です。Orz ベ、ベツニツンデレデイッテルンジャナイカラネw\r\nなんだか話が逸れてましたが話を戻すのは断念し今日は言い逃げでドロンしますw\r\n次回も楽しみにしてますね^^/
ハと(ふ)の爆笑歓待 さま\n \n 色に対するとても興味深いコメントを頂きましてありがとうございます。\n自然界の「光や色」。条件は同じなのにもかかわらず、今回の「紫」「藤色」に対するとらえ方に新鮮な気持ちで拝見しました。\nそしてこの光や色を通して「人生には二度と同じ日はなく毎日を大切に生きること」、とても勉強になりました。ありがとうございます♪\n\n ところで写真「夕暮れのアルメリアの町」にキャプションをつけるとしたら?\n「人も鳥もそれぞれのねぐらへお帰りなさい。ゆっくりお休み、明日のために」がぴったりです。\n\n日没の時間。現場で撮っている人間にとっては『あっ!今日の光がもうすぐなくなる。あと2分、1分、~』と一番あわただしい時間です。ですが、それと同時に柔らかな夕日を浴びておりますと、日常の些細な事にリセットがかかるのも自然の威力を感じます。そういった意味では、朝ご覧になられる「紫色」も、夕日の色も「希望を持つ色」に違いはないのですね!\n\n 次回のアルメリアはまた違った視点で考えていこうと思っております。一体どんなお話になるのでしょうか?更新しましたらまたお知らせいたします♪
キャプションをつけるなんて大それた事は・・・ とか言いながら「夜はこれから♪ 」と遊び人っぽい言葉が真っ先に思い浮かんでしまいましたw がそれはさておき、マジレスさせていただきますと\r\n\r\n「ドラマチック・パープル」\r\n\r\n私がつけるならやっぱりコレですね^^\r\n写真を撮る側としてこの時間のせめぎ会いの中でしか見れない色である事と、被写体の内側に様々なドラマを内包する紫色という意味で。いかがでしょうか?\r\n\r\n色に対する捉え方や解釈は十人十色ですが、やはり「希望」というキーワードが”ある”写真はテーマカラーを問わず、より多くの人を引き込む力があると思います。
ハと(ふ)さま\n\n キャプションをつけていただきありがとうございます♪\n考えてみますとこの「紫色」はとても微妙な色で、「陰陽」見る側の感じ方で全く逆になりますね。「グレー」で思い浮かべる場合よりももっと奥行きの深い色かもしれません。おっしゃる通り「ドラマを内包する、または可能にする不思議な色』ですね。\n\n 写真のように空一面が美しい紫~藤色も地中海では毎夕見られるということではないと思います。初めて(地中海の別の町)見た時には、藤色の空が南欧の白亜の家並みや花が咲き誇るパティオにとても映え、夢を見ている気分でした。色や光は、少し前までの青空の下で自分が認識していた「景色」を一変させてくれます。\n\n 「希望というキーワードのある写真」。この言葉をこの場で取り上げていただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします♪