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初稿公開日:2016年3月30日
冬から春へ
第18話の
晩秋の「光の野外美術館」から
随分とご無沙汰をしておりましたが
お変わりございませんでしたか。
![](http://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-27715-Edit.jpg)
そう言えば、三月に入って
大地に降り注ぐ日の光が
以前にも増して暖かく感じられる日が
何日か続いたかと思えば、
今度は急に冷たい雨が降ったり。
再び寒さが戻ると
「あの春の陽気はまるで夢のよう…..」と、
何度か肩すかしを
食らった気分になりませんでしたか。
思えば「春は名のみの~♪」で始まる
唱歌「早春賦」の歌詞にも
来そうで来ない春を待つ心情が
描かれていましたね。
![](http://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-8395-A.jpg)
さて
お話は変わりますが、
前回のブログについて読者の方から
「植物のテーマも良いですね。楽しめましたよ!」
と嬉しい一言を頂きました。
毎回、読者の方々から
様々な形でご感想を下さり、
本当にありがとうございます。
そのようなわけで今回も、
冬から春へと移りゆく
光の野外美術館の様子を
簡単にですが、
ご紹介しようと思いました。
それではどうぞご覧下さいね♪
春の到来
あれは
年が明けてまもなくの事でした。
![南天 27703](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-27703.jpg)
公園では季節の花である
芳しい鑞梅(ろうばい)や、
![鑞梅(ろうばい) 27826](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-27826-Edit.jpg)
園内の小道に沿って
椿や山茶花が花をつけていました。
![椿 27722](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-27722-Edit.jpg)
その鑞梅の花見客でにぎわう
庭園風の場所から離れて、
今度は木立が広がる
給料の斜面に向かって進んでいくと、
目の前に広がっていたのが
「冬枯れ」の景色。
![冬枯れ 27961](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-27961-Edit.jpg)
やはり文字通り、ここには
殺風景な景色だけかと思いきや、
目線を上下左右に
ゆっくり動かしていくと、ありましたよ。
ひっそり佇んでいる残花が二つ、三つと。
![雲と木 27876](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-27876-Edit.jpg)
それでは、
それらを早速ご覧頂きましょうか。
![残花 27642](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-27642-Edit-2.jpg)
まずは
枯れたゆりの花からです。
草丈は1メートルほどあり、
風雨にも耐え、折れずに
ぽつんと残っていました。
開花時には
ラッパ状の白い花を
美しく咲かせたのでしょうが、
この花の持つ清楚な感じは
変わる事はないようです。
そして次なるは?
![残花 27647](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-27647-Edit-2.jpg)
こちらは
頼りなげな様子ですけれど、
意外にも絶妙なバランスで残っていました。
開花期の艶やかな花の色や、
弾けるような瑞々しさは
すでに失われていますが、
それでもなお
どこか魅力的で惹かれたのは、
この季節になって、
流線型のしなやかな茎や
装飾的な花の形など、
別の美しさを発見したからなのです。
![残花(ヤマホトトギス) 27663](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-27663-Edit-2-Edit.jpg)
もう一つご紹介しましょう。
覚えていらっしゃいますか?
昨秋に濃いピンク色の花をつけた
ヤマホトトギスの花です。
静寂さが感じられる冬の姿ですが、
眺めているうちに
ぜんまい仕掛けの玩具を思い出しました。
まるで最後の一振りの動作を思わせる、
そんな楽しい余韻が
こちらにも伝わってきそうな雰囲気ですよね?
舞台は三月へ
早咲きの桜である
河津桜を見に行った折に、
![河津桜 17726](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-17726.jpg)
気になって紫陽花のある場所へ
まわってみました。
するとどうでしょう。
![紫陽花の萼 24962](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-24962.jpg)
レース状の萼(がく)は
手で触れれば
今にも泡のごとく壊れそうでしたが、
その一方で
枝先からとても勢いのある若葉が
出始めているのを認め、
「ああ、紫陽花にも春が来たんだな」と、
公園で感じた瞬間でもあったのです。
![桜 9077-A 2017年度 IPA(国際写真賞)受賞作品](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-9077-A-Edit.jpg)
そして…..。
いよいよ満開の桜が咲く
春爛漫の頃を
迎えようとしています。
![春 9110-A](https://temikphoto.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/11/TEMIKPHOTO-9110-Edit.jpg)
あなたは今年、
何処で春の到来を感じたのでしょうか。
初稿公開日:2016年3月30日
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