「シリーズ 回転木馬」

「シリーズ 回転木馬」は、市井の人々の日常生活の中での繰り返される行動を観察し、 辿り着いた言葉です。 スペインの人々は、民族性である宗教・習俗による感覚・感情にメリハリがあり、 会話による表情や行動が豊かです。 特に私にとって、ちょっとした動作や仕草でその人の人生観が見える「表現発見の為の町歩き」は非常に楽しく、また強い興味の1つでありました。

スペインの都市や町の各々の「地区」。 そこを何度か歩いてみると、とても面白い出会いがあります。 毎日、同じ顔ぶれで幼稚園や学校へ通う。または、近所の子供同士での遊びの「子供達」。 朝夕の学校の送り迎えの「母と子」「祖母と孫」や買い物等...と、「いつもの情景」と巡り会えます。

彼等がその「いつも」を行動する為、街角に佇む私の前を通り過ぎて行きます。 時には歩く私を追い越し、駆け抜け、またはこちらに向かってすれ違う。 そして今度は、彼等が立ち止まり、目の前の建物の中や、通りの反対側の路地へと消えていく...。

毎日の繰り返される生活とは、あたかも同じ所を上下しながら回り続ける「回転木馬」の様に見えます。しかしそこには、毎日、毎日変化する人々の感情があり、喜び、悲しみ、苦しみ、楽しみ等、幾多の感情は、現れては消え、そしてまた現れては、泡のように消えて行きます。

回転木馬は同じでも、そこから見える景色は回る毎に世界が変わり、そしてまた回転木馬に乗馬する人々の顔ぶれも日々変化し、正に人生そのものを表しているのです。

スペインの街角で出会った子供達を、白黒写真を中心に一部カラーも加え、フィルム(アナログ)で撮影致しました。 どうぞスペインの子供達の日常的な生活から生まれる感情表現と行動をご覧下さい。